「たましいの地図は白いから自由に描いてよい」この言葉は昨年母を亡くした時から頭に浮かんでいるものです。たましいを形で表現しようとしたとき、浮かんだものは「卵」のような形でした。そしていくつかの詩や言葉が自然に生まれました。私は現代書の分野で作品を発表しています。墨象あるいは前衛書と言われる墨の濃淡や形と線で表現する分野、詩や言葉を全体のバランスや構成を考えながら表現する分野、その二つを組み合わせた表現を行っています。言葉に関しては、自分の詩や、受け取ったインスピレーションを題材としています。 cafeえにしえという新しい場所で個展をさせていただくことをとてもうれしく思っています。コンセプトである「古（いにしえ）の縁（えにし）ありて出逢う場所」は、今回の私の表現するテーマである懐かしさと縁を結ぶことに符合するものを感じています。この機会を与えてくださったご縁に感謝いたします。今回の作品を通して、みなさまにとって新たな出逢いが生まれるきっかけとなりましたら幸いです。ご来店をおまちしております。

佐藤華炎

仙台市在住　書家筆の種類や使い方を探求しながら、墨の滲みを生かした作品や、金・銀・アクリル絵具などを組み合わせた墨の表現をしている。個展開催のほか、グループ展の出展、パフォーマンス、書のワークショップなどの活動を行う。 2008 初個展「aqua」 (ギャラリー杜間道) 2011 「海の記憶」以降自作詩による書作を始め、近代詩文書と墨象およびその組み合わせによる作品を発表。

2019.06

佐藤華炎 書展 Missing you ～逢～

佐藤華炎書展 Missing you　～逢～